編集長のたわごと

 青森県は人口減少と共に高齢化が急速に進んでいる。
 青森県の人口は昭和60年(一九八五)の152万4千人をピークに減少の一途をたどり、今年2月末現在で137万8千人と、この28年間に約14万6千人減っている。これは十和田市約6万5千人、三沢市約4万1千人、七戸町約1万7千人、おいらせ町約2万5千人と、2市2町がすっぽり無くなった計算になる。
 人口減少だけではない。もっと深刻なのは高齢化である。人口に対する65歳以上の割合は、青森県全体で26・64㌫、ほぼ4人に1人である。あと10年もしないうちに30㌫、40㌫になるであろう。
 が、未来は真っ暗だと決して悲観してはいけない。実は高齢になっても元気に働いている人たちがいる。それは農業従事者である。日本全体でみるなら農業従事者の平均年齢は65・9歳である。
 人はこれを見て農業に未来はないというが、農業が機械化と共に大型化し、さらに国際化している。もはや小規模農業ではやって行けない時代、農業の転換期である。現に若い人たちが農業に参入し、1億、2億稼いでいるひとたちが続出している。TPPの問題もあるが、これからの農業は若い人たちに任せよう。
 さて、高齢化の問題であるが、農業従事者の平均年齢が65・9歳ということは、当然70歳、80歳の人もトラクターを運転し農作業を行っている。つまり働くことが健康につながっているのである。
 年金をもらって悠々自適といわず、ボランティアでもいい、趣味でもいい、ともかく外に出て人とつながろう。人生に生きがいを持っている人は、まずボケない、病気になりにくい。高齢になってもが元気で、生き生きと社会活動に参加し、あるいは働いている。これこそ青森県の明るい未来ではなかろうか。
 今年の冬は強烈だった。猛吹雪で北海道では9人が死亡。それも、亡くなった全員が自宅からわずか130㍍から800㍍のところで亡くなっていた。天気のいい日であれば家がすぐそこに見える距離である。
 吹雪で一寸先が見えなくなることをホワイトアウトというそうである。私も35年ほど前にそれに近い経験をしたことがあった。
 むつ市から十和田市に帰る途中、はまなすラインと呼ばれている国道279号線である。陸奥湾から吹き付ける風でもって雪が砕け、米の粉を撒いたように一面が真っ白になり、昼でも1㍍先さえ見えなくなってしまう。
 一面真っ白だと、方向感覚がなくなり、右も左もわからなくなる。真っ白は、真っ暗闇にいるのと同じであった。幸いに除雪で道路の両肩が高くなっていたので何とか野辺地町までたどり着くことができた。
 昨冬、そのはまなすラインで、猛吹雪に遭い、車が100台以上、5時間にわたって立ち往生したが、あれである。
 今年は、酸ヶ湯の積雪が566㌢で国内過去最高の大雪だったという。地球の温暖化はどこに行ったの、といった今年の冬であった。
 今冬、雪の事故で亡くなった人は89人であったという。うち、雪下ろし中の事故で亡くなったひとは32人もいたという。文明の進んだ日本とは思えない雪の事故である。
 3・11東日本大震災にしろ、ちょっと自然がくしゃみをしただけで、あれだけの大被害である。
 科学が進み、人間が宇宙に行ける時代になった。が、大自然の前では人間は赤子同然である。
 私たちは、自然に対する畏敬の念を忘れてはならない。

「はやぶさ」式子育て法
とんびの子を「はやぶさ」にする方法とは?


 kawagutikosodatehon.jpg私がこの本を知ったのは、川口さん自身の口からである。
 平成25年(二〇一三)1月6日、三沢航空科学館での、JAXAタウンミーティングの席上である。
 川口さんは、実は私『「はやぶさ」式子育て法』という本を出しているんです。家族からは、評判が悪いんです。その中に「三日坊主のすすめ」という項目があるんです。これは、二日も頑張ったじゃないか。そして、展開のひらけない状況を打破するために、新たな1ページを探しにいく。いいじゃないですかと、いった。
 まず、家族に評判の悪い子育て論というのは面白い。そして三日坊主はいいじゃないかと肯定する。
 実は、私もそうであるが、三日坊主というのは私流に考えると、いろんなことに興味を持ち、これはいいぞと計画を立てて実行するが、長続きをしない。しかし、いろんなことに興味をもってやっているうちに、いつか自分に合うもが見つけられることがある。私の70年の人生はまさにそれであった。
 そして、目次を見て共感しまくった。「三日坊主」だけではない。
 その一部を紹介すると、「コツコツ努力を続けるな」「ルールは破るためにある」「三日坊主でかまわない」「『拾い読み』と『積ん読』のススメ」「口答えができる生意気な子に育てよう」「できない理由より、できる理由をみつけよう」などである。
 目次でもわかるように、先生に言われたとおり頑張る、あるいは教科書通り勉強ばかりする、そういう〃いい子〃からは世界一は生まれない、というように、世の教育ママ族にはソッポを向かれるであろう子育て論である。
 だが、待てよ、この子育て論を書いたのは、そんじょそこらの人間ではない。世界で初めて惑星からサンプリングをした科学者の、その道では世界のトップクラスの頭脳の持ち主の子育て論である。示唆されることが多いに違いないと頁をめくった。
 内容は、「はやぶさ」はなぜ、人類初の偉業を成し遂げたのか。「はやぶさ」を成功に導いた過程を、子育てに当てはめた子育て論である。
 子育てを終わった我々が見ると、そうだったのか、子どもの個性を伸ばすのではなく、つぶしていたんだななどと、子育ての反省がいっぱい出てくる。
 と同時に、子育てを終わった親が、まだまだこれから頑張る自分育てに役立つ人生論でもある。

川口淳一郎著 青春出版社刊。定価1300円+税

遊ぶ

[編集長のたわごと]
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 東京で「趣味は何ですか」と聞かれ、「乗馬です」というと、「リッチな生活をしているんですね」といわれる。
 が、十和田では誰でも気軽に乗馬ができる。しかもそのロケーションは、奥入瀬渓流から八甲田の麓湯ノ台のブナの二次林、三沢の淋代海岸、小川原湖畔、黄金色に稔った秋の田園、冬の田んぼ道と、季節によって十和田の自然を満喫できる。
 十和田市の馬のイベントも桜流鏑馬、駒っこランド祭り、駒フェスタなどと多種多様である。
 今年は午年、この機会にあなたも乗馬をやってみませんか。

射る!

[編集長のたわごと]
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 人生は目標があってこそ面白い。目標のない人生なんてメシを食ってクソして寝るだけの人生だ。
 180㍍のコースを10秒台で疾走する馬に跨って3本の矢を射、的に当てる流鏑馬は、馬を信頼し、バランスと集中力の技だ。
 人生は流鏑馬ほどの集中力の必要はないが、射る的が見えない場合が多い。的が見えなければ射ることもできない。
 人生で大切なことは、まず生きる的を見定めることである。

駈ける

[編集長のたわごと]
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 三本木原台地を中心とした青森県太平洋岸はかつて馬の天地であった。馬は広大な三本木原台地を駆けめぐり、体躯の大きな勇壮な蝦夷の馬となった。
 その馬を操る騎馬民族蝦夷の頭領アテルイがいた。
 都の貴族はその蝦夷の馬に憧れ
「陸奥の尾駮の駒も野飼ふには荒れこそまされなつくものかは」と歌った。
 大和朝廷が欲しかったのはこの猛々しい蝦夷の馬であった。
 駈ける馬!!それは未来につながる夢でもあった。

 自民党が圧勝した。が、得票率が半数にも満たない43㌫であるにもかかわらず議席は八割近い79㌫。これが民意が反映されない小選挙区制の実態である。
 小選挙区制は、小規模政党を排除し、欧米のように安定した二大政党による政権交代を可能にするために導入された選挙制度である。
 しかしどうであろう。12党が乱立し、その結果は、480議席のうち、自民294、民主57、維新54、公明31、みんな18、未来9、共産8、社民2、大地1、国民新1、無所属5であった。ここには自民党が大勝した以外、二大政党の陰すら見えない。総得票数でみると自民党は半分以下の206議席程度でしかない。
 日本は明治維新で鎖国を解き、欧米を見たとき、その文化の高さに驚き、すべて欧米の方が優れているとして、日本の文化を卑下し、積極的に欧米の文化や制度を取り入れてきた。それが、現在も続いている。小選挙区制もその一つである。
 実は、日本と欧米とは絶対に相容れない精神風土がある。それは宗教である。欧米は一神教である。宗教は国民の精神生活に大きく影響を与えている。一神教には正と邪の二者選択しかなく、その中間はない。ところが日本は八百万の神の国である。
 だから、正月には神教である神社に初詣し、お盆には仏教であるお寺に墓参りをし、12月にはキリスト教であるクリスマスを、何のためらいもなく、違和感もなく祝う。
 要するに、価値観の多様な国なのである。それが多分欧米人には考えられないことであろうが、一人の人間の中にそのような多様な価値観が入っているのである。
 だから、日本には欧米のような二大政党は育たないであろう。
 今回の当選者に、望ましい選挙制度を聞いたところ、中選挙制度が43㌫でトップだったという。

 衆議院の解散権は総理大臣の伝家の宝刀だという。伝家の宝刀とは、いざというときに出す、とっておきの切り札のことをいう。
 しかし、その伝家の宝刀は、抜いて光り輝く場合と、廻りを混乱に陥れる場合があるようだ。
 今回の解散は、近いうちにといったが、このままだと、オレは民主党の党首を解任される。解任されたなら政治家として末代までの恥だと、自分の首を守り、無策を隠すために、政治という泥の中であえぎ伝家の宝刀を抜いたのが、野田どじょう総理の本音のようである。
 しかし、この伝家の宝刀の威力のすごいのは、それがどんなにさび付き、不純なものであろうが、抜かれたら最後、衆議院の解散である。
 それにしても今回の総選挙、一体幾つの政党出ているのであろうか。離合集散を繰り返し最終的には12の政党(11月28日現在)になるようであるが、衆議院で議席の多い順から列挙してみよう。
 ①民主党②自由民主党③日本未来の党④公明党⑤日本維新の会⑥日本共産⑦みんなの党⑧社会民主党⑨新党大地・真民党⑩新党日本⑪新党改革⑫改革の志士である。告示まではまだ離合集散がありそうであるが、それにしても政党が多い。
 思い出して頂きたい。平成8年(一九九六)の総選挙で初めて小選挙区制が導入されたが、このとき小選挙区制を導入した最大の理由は、小規模政党を排除し、欧米のような安定した二大政党を確立することであった。
 それからわずか16年、二大政党どころか、このように政党の乱立である。小選挙区制の導入の理念は完全に破綻した。
 この小選挙区制が導入されたとき、自民党の議員でありながら、野中広務と共に反対した、石原新太郎前東京都知事は後に、

 「小選挙区制を採用したことが、絶対に間違いですよ。健全な民主主義や健全な政治家が生まれてこない。どんどん政治家が小さくなっちゃった。今はみんなロボットみたいで、どれもこれも顔は違うけど、言っていることは同じだわ。寂しい国になっちゃったね」(「ウィキペディアフリー百科事典」より)と語っている。
 現在の国会の状況は、まさに石原慎太郎が指摘した通りになってしまった。
 小選挙区制の弊害は、
 一つには、1区に1人しか当選できないために、たとえば今回のように1つの選挙区に12党が乱立したとすると、20㌫の得票でも当選でき、あとの80㌫が切り捨てられるといった、全く民意が反映されない、非民主的な選挙制度である。
 二つには、1区に1人のために、党の考え方が優先し、人気があり票を取れそうな候補者が優先される。そのため政治経験の少ない、「二位じゃダメなんでしょうか」なんていうアホな、小粒な人間が政治家になってしまう。民主党の現状はまさにそうである。
 政治改革をするのであれば、まず小選挙区制を廃止し、青森県2区ぐらいの中選挙区にするべきである。これによって、政党がたくさんあっても、民意が確実に反映される。二つには、本当の意味での政策論争ができ、有権者の選択肢が広がる。三つには、政党助成金を廃止し、金権選挙にならないよう選挙を完全公営化すべきである。

 面白い本を見つけた。『給食で死ぬ!!』(大塚貢他共著)である。究極の食育の本である。
 子どもたちのいじめ、若い母親の子供への虐待など心の痛むニュースが後を絶たない。
 私の子供の頃、三益愛子の母物映画などを観て育った。母親というものは、どんな犠牲を払ってでも、子供のために尽くす。それが母親像であった。ところが現在は、自分の幸せ(?)のためには、子供なんて邪魔だ。殺してしまえ。そんな母親もいるようである。
 何でこうなったんだろう。私は『給食で死ぬ!!』で、その答えの一つを見つけた。
 著者の大塚さんは、荒れているある学校に校長として赴任した。その荒れる原因の一つが学校給食にあることをつかんだ。給食は、菓子パン、揚げパン、中華麺、スパゲッティ、ソフト麺、肉などである。
 同時に、子どもたちが家庭で何を食べているかを調べた。すると、菓子パン、ハム、ウィンナー、ジュース、レトルトカレー、焼肉などであった。いずれも加工食品が多く、野菜が非常に少なかった。
 これら加工食品には、毒性の強い発色材の亜硝酸ナトリウムや、保存材のソルビン酸、防カビ材のOPPなどが使われている。それら化学物質が子どもの神経に影響与えないはずがない。
 大塚さんは、先生や父母の反対を押し切って、給食を和食に変え、食材は無農薬、低農薬の米や野菜を使った。こうして1年後、非行及び不登校に生徒が一人もいなくなり、学校全体の学力が向上した。
 つまり、キレる子どもたち、キレ母親たちは、子どものころから防腐剤など化学物質のたくさん入った給食を食べて育ったのである。
 もう一度、食の問題を真剣に考えなければならないときがきた。

kyushokudesinu.jpg 給食で死ぬ!!
いじめ・非行・暴力が
給食を変えたらなくなり、
優秀校になった
長野・真田町の奇跡!!

 この本小中高生の子供を持つお母さん、あるいは学校・教育関係者の皆さんに読んでいただきい。
 今、学校での「いじめ」は深刻な社会問題」となっている。平成23年(二〇一一)に認知された小中高の全国のいじめ件数は7万231件(文科省発表)であった。
 しかしこれは、都道府県教育委員会から上がった報告をまとめただけであるから、実態から大きくかけ離れているものと思われる。が、それでもこの件数である。
 そして児童生徒の自殺者数は200人(文科省発表)である。 一方、警視庁がまとめた児童生徒の自殺者数は353人と150名以上の開きがある。いずれにしても、これが現在の学校の状態である。
 私は、学校が荒れたのは今に始まったことではないが、何故こんなにも学校が荒れたのか、長い間疑問に思っていた。その答えを出してくれたのがこの本である。
 大塚貢さん校長として赴任した長野県のA中学校も、生徒がバイクで廊下を走り抜けるやら、校舎内外のタバコの吸殻を集めると、1、2時間でバケツが一杯になるほどの荒れた学校であった。大塚さんがこの学校で三つの改革を実行した。
 ここでは、この本のテーマである給食改革についてだけ紹介する。
 大塚さんはまず、子どもたちが家庭で何を食べているかを調査した。すると、菓子パン、ハム、ウィンナー、ジュース、レトルトカレーや焼肉などであった。
 そして給食は、菓子パン、揚げパン、中華麺、スパゲッティ、ソフト麺、肉などである。いずれも野菜は非常に少ない。
 ところが、これらの加工食品には、毒性の強い、発色材の亜硝酸ナトリウムや、保存用のソルビン酸、防カビ材のOPPなどが使われている。パンは防腐剤を使っているため1ヵ月置いても腐らなかった。大福餅は、防腐剤と軟化材を使っているために、1年経っても腐らず、ふわふわと軟らかかった。
 子どもたちがこんなものを食べているのかと、和食に変え、食材は無農薬、低農薬の米や野菜を使った。
 こうして1年後、非行及び不登校に生徒が一人もいなくなり、学校全体の学力が向上した。
 人間の身体は口から入った食べ物で作られている。食で子どもたちが変わる。究極の食育の本である。
 ここでは、ほんのさわりしか書けないが、ぜひ読んで欲しい。

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