星野リゾート青森屋で、昨年12月から県内5蔵の酒造と連携し、日本酒の消費拡大を目指した取り組みをしている。
この度、2月10日から4月28日の期間限定で5蔵の日本酒を使用した「日本酒が出る蛇口」と「長芋・にんにくを使用したおつまみ」を宿泊者に無料振る舞いすることとなった。初日の2月10日には一升瓶が5本分無くなるほどの大盛況だったという。
2月17日に5蔵のうちの蔵元「八戸酒造株式会社」と東北町の長芋農家・甲地さんが訪れ、改めて青森屋でのインタビューを行った。これは、去年の5月から7月頃、緊急事態宣言下で打撃を受けた観光・宿泊業である青森屋が出勤日数の調整を余儀なくされ、一方でJAゆうき青森(東北町・上北町・七戸町・野辺地・六ケ所村南側)の農家で海外からの農業実習生を受け入れることが出来なくなったという背景から、人材不足の農家へダブルワークという形で長芋・にんにく・ごぼう掘り、選別作業など受け入れをしてもらった。その時の恩返しとして青森屋で長芋・にんにくのおつまみを宿泊者に提供する運びとなった。
農家代表の甲地さんは「今までは中国から20名程度、農業実習生として雇っていたがコロナで呼べなくなってしまった。青森屋のスタッフは農業は素人だけど、会社員として挨拶も受け答えもしっかりしていてだいぶ助かった。働く姿勢は逆に勉強になった。」と挨拶した。
次に新型コロナウイルスの感染拡大により、飲食店は営業時間の短縮、宴会や歓送迎会、結婚式の中止などが重なり日本酒の出荷量が落ち込んだ。そこで日本酒の楽しみ方を提案し、今回は県内5蔵(八戸酒造/桃川/鳩正宗/鳴海醸造/カネタ玉田酒造)と連携し、「日本酒が出る蛇口」を企画した。
スタート期間(2月10日~23日)担当の八戸酒造株式会社(陸奥八仙特別純米酒)は「蛇口から日本酒が出るのを見たのは初めてで、蔵元でもやってみたいと思った。県内外からお越しのお客様に楽しんでいただければ嬉しい。コロナ禍でも青森の地酒を知ってもらい、飲んでもらい、青森屋さんを盛り上げて欲しい」と挨拶した。
青森屋の岡本真吾総支配人は「日本酒の取り組みは昨年度から力を入れている企画の1つ。こういう時期だからこそ青森県のお酒を味わって欲しい。さらにお客様へ楽しんでもらいたくて蛇口にした。ノンアルコールのりんごジュースも用意している。コロナはマイナスなイメージしかないけど、こんな時期だからこそ繋がったこともある。スタッフがお世話になった地域の人たちへ恩返しが出来て嬉しい」と挨拶した。
「日本酒が出る蛇口、長芋・にんにくのおつまみ振舞い」は各日程1酒蔵ごとに開催される。開催期間は...▽八戸酒造/2月10日~2月23日▽桃川/2月24日~3月9日▽鳩正宗/3月10日~3月31日▽鳴海醸造/4月1日~4月14日▽カネタ玉田酒造。お問い合わせは...0176‐51‐2128(星野リゾート青森屋)迄