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川上健一さん映画『渾身』特別上映会で舞台挨拶

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映画『渾身』の原作は、十和田市出身の小説家川上健一さん
 kawakamikeniti.jpg1月中旬より全国で上映され、「手に汗握るとはこういう時だな」とか、「映画でこんなに熱くさせてくれるのなんて、近年みたことがない、涙が止まらなかった」、「近年稀にみる本格的な邦画であった」、「原作小説はシンプルでさわやかな佳作である素晴らしい相撲エンターテインメント映画である」などたくさんの感動の言葉が寄せられている映画『渾身KON‐SHIN』。
 実はこの映画は、十和田市出身の小説家川上健一さんの原作『渾身』(集英社文庫)である。
 4月20日、十和田市民文化センターで、川上さんを迎えて、『渾身KON‐SHIN』の特別上映会が行なわれた。
 上映前に、舞台で挨拶に立った川上さんは、
 「30年ほど前に、テレビで隠岐諸島で20年に一度行なわれている古典相撲のニュースを見たんです。その相撲で、力士の背中に塩を浴びせるように投げつける場面があったんです。その時テレビから『これはお前が書く物語だよ』と聞こえてきたんです。それからしばらくして、編集者から『次は何を書きますか』と聞かれたんで、隠岐の古典相撲の話をしたら調べてくれて、『1週間後にある』といわれて、取材にいったんです」と、『渾身』を書くきっかけを話した。
 小説は、坂本多美子(映画では伊藤歩)は夫の英明(映画では青柳翔)と、まだ「お母ちゃん」と呼んでくれないが、前妻の娘である5歳の琴世と幸せに暮らしていた。
 隠岐島一番の古典相撲大会。夜を徹して行なわれた大会もすでに昼過ぎ。いよいよ結びの大一番。最高位の正三役大関に選ばれた英明は、地区の名誉と家族への思いを賭け土俵に上がる。息詰まる世紀の大熱戦、勝負の行方やいかに!?型破りのスポーツ小説にして、感動の家族小説である。
konsin.jpg 川上健一さんは、昭和24年(一九四九)十和田市に生まれた。十和田工業高校では野球部に入り、剛速球のエースとして、当時三沢高校の大田幸司投手と対戦、一勝一敗で引き分けているスポーツマンであった。が、肩を壊し野球を諦めた。卒業後上京、広告製作事務所などをやっていたが、昭和52年(一九七七)、『跳べ、ジョー!B・Bの魂が見てるぞ』で「小説現代」新人賞を受賞。これをきっかけに小説家の道を歩み、平成14年(二〇〇二)に『翼はいつまでも』で坪田譲冶文学賞を受賞。
 また、『雨鱒の川』及び『四月になれば彼女は』は映画化されている。川上さんの小説の映画化はこれで3本目である。