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旧東京駅舎ドームの復原に尽力した福村孝善さん 県卓越技能者に選ばれる

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hukumuratakayosi.jpg 本紙4月号(325号)で紹介した福村孝善さんがこのほど、平成25年度の青森県卓越技能者に選ばれた。
 今や東京の観光名所の一つともなっている復原した赤レンガ造りの旧東京駅舎。駅舎の南北には駅舎の象徴でもある八角形のドームがある。
 東京駅舎は、大正3年(一九一四)に建設されたが、昭和20年(一九四五)の空襲で屋根と円形ドームが焼失。それを戦後、3階建てであったものを2階建てにして復旧していた。
 その駅舎が平成15年(二〇〇三)に国の重要文化財に指定された。それを機に建設当時の完全な復原の機運が高まり、旧東京駅舎が復原されることになった。しかもそれは「復元」ではなく「復原」である。つまり、材料から工法に至るまで当時をそのまま忠実に復元するというのである。その中でも技術的に難しいのが八角ドームであった。当時の設計図は戦災で焼失。残っているのは写真だけである。それを銅板職人の一人として見事に復原した。その全国トップクラスの技術の高さが、平成25年度の青森県卓越技能者として評価された。
 福村孝善さん。昭和25年(一九五〇)7月、十和田市に生まれる。三沢商業高校卒業。卒業と同時に家業である建築板金業である父に弟子入りした。30歳のこと、銅板加工では日本一の小野工業で修業。以来、神社や仏閣、千葉県佐倉市にある川村美術館や、明治大学礼拝堂など名のある建物の建築にも携ってきた。
 しかし、福村さんは現在63歳。一緒に行った銅板職人の沢下美則さんは72歳、姥神朝次郎さんは58歳である。今は銅板葺きの建物が少なく、仕事の減少と共に後継者が育たないのが寂しい。
 
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