編集長のたわごと

日本国憲法はノーベル賞ものである

[編集長のたわごと]
 人間はなぜ戦争をするのであろうか。古代史の研究では、1万2000年以上前のスーダンの墓地で武器によって負傷した23体の遺骨が、ケニアの湖畔で1万年前に虐殺された大人21人、子ども6人の遺骨が発見されている。本格的な戦争の様子は9000年前のスペイン東部の壁画に集団同士でが争う場面が描かれているという。農耕が始まったのが約1万年前。農耕の発達によって富が蓄積され、私有財産、身分の格差、階級の分化が始まった。それをめぐる争いが戦争の原点である。人類にはそのDNAが組み込まれている。だから人類に戦争がなくなることはない。
 第一次世界大戦ではヨーロッパを中心に二千万人の人々の命が失われた。第二次世界大戦では兵士民間人併せ六千五百万人の命が失われた。科学の進歩と共に原爆に見られるように大量虐殺の時代に入った。それに懲りてもう戦争をしないかというと、以後、ご存知のように戦争が絶えることがない。
 だが、悲観することはない。人類には戦争をするDNAがある一方、離人を愛し、平和を愛するDNAもちゃんと組み込まれている。先進国のほとんどが第二次世界大戦以降も戦争をしてきている中で、日本人だけは70年間戦争をしていない。これは人類史的な意味がある。つまり戦争をしないというDNAが70年間育まれてきたということである。このDNAをさらに100年200年と引き継ぐ。それが戦争のない人類の新しい未来につながる。日本国憲法第九条はまさにノーベル賞ものであり、世界遺産的価値がある。