ローカルニュース

来たる超高齢化社会 居住弱者と不動産管理 地域包括ケアとの協力で作るネットワーク

[ローカルニュース]
有限会社橋場不動産
公益社団法人青森県宅地建物取引業協会
会長 橋場 寛さん
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十和田市出身。昭和26年7月生まれ。八戸高専機械工学科卒業。昭和60年に有限会社橋場不動産を会社を起業し、十和田市では初となる(公社)青森県宅地建物取引業協会の会長も務める。

 社会福祉法人十和田市社会福祉法人協議会(江渡恵美会長)と公益社団法人青森県宅地建物取引業協会(橋場寛会長)とが主催となり、十和田市内不動産関係者と福祉関係者との情報交換会が市民交流プラザトワーレで開催された。
 情報交換会へは【高齢者分野】から各地域包括支援センターや介護施設の専門員やケアマネージャーなど、【居宅介護支援分野】から各居宅介護支援事務所の介護支援専門員など、【障がい者分野】から社会福祉法人共生の杜自立訓練事業所リナシタや一般社団法人日々木の森農園カフェ日々木などの理事長など、【高齢者・障がい者・児童分野】から主催も務める社会福祉法人生きがい十和田の山端政博理事長、【児童分野】から社会福祉法人友愛会事務局長、社会福祉法人開成会十和田つくし保育園理事長、【行政分野】からも高齢介護課・生活福祉課・こども子育て支援課・健康増進課・都市整備建築課の係長らが参加。オブザーバーとして国土交通省建設部、青森県社会福祉協議会等、計32事業所・施設・機関の代表者ら51名が参加した。
 初めに「超高齢社会が来る!仲介は、管理は、その時どうする」をテーマに橋場会長が講演を務める。資料映像として「老後に住める家がない!明日は我が身の漂流老人問題」の著書であり、司法書士の太田垣章子さんの「なぜ大家さんと管理会社は高齢者に貸したくないのか!」をテーマにした座談会での動画を流し、実際に現実問題として高齢者へ貸し渋る大家さんの理由。借りれない高齢者の悩み、法律の観点からみた現状や相続に関する課題など、それぞれの立場でどうすればいい方向へ収まるのかを考えた内容となっている。
 次に社会福祉法人の社会貢献活動「青森しあわせネットワーク」保証人確保支援モデル事業について「制度の狭間で支援が必要な人」について紹介した。保証人の名称もいろいろあり、社会福祉施設では「身元引受人」、病院や賃貸住宅では「連帯保証人」と呼ばれ、そのほとんどが親族となる。費用・家賃の不払い、緊急時の連絡などが主で、保証人がいないことで利用・居住を拒否されることもある。既存の制度やサービスでは対応できない課題が多くある。そこで橋場さんが会長も務める高齢者世帯、障がい者世帯、子育て世帯等の居住の安定確保をサポートする青森県居住支援協議会で取り組んでいる「青森県あんしん賃貸支援事業」を活用することを勧めた。
 十和田市では初となる公益社団法人青森県宅地建物取引業協会の会長を務め、令和元年に黄綬褒賞を受賞した橋場寛さんにお話しを伺ってみた。
 高齢者や心身的障がい者、片親家庭など居住弱者と呼ばれる方を対象に、その情報を包括支援センターと共有できないかと情報交換会の場を設けた。不動産側の立場としては、居住する建物を管理するだけで、その人の生活の面倒を見るわけではない。アパートや賃家は介護施設ではないので借りる人のサポートやフォローをするのがケアマネなどの仕事となるが、今まではその情報を交換できていない。そのために高齢者の孤独死や突然死などもあり、亡くなった後の後始末などまでは大家としての仕事となるが事故物件となるために大家としてのプラスはほとんどない。また、見つかるまでに時間がかかると腐敗も進んでしまい、掃除やメンテナンスなど本当に大変だ。亡くなった方の財産として残った遺品など、相続権や賃借権など法律的な問題があり、解約できるのは相続人となる。定期的に見回りなどがあればある程度回避できる問題だが、それは大家の仕事ではない。その立場の違いをしっかりと理解していただき、その居住弱者へのフォローなどは別の分野だと分け、お互いに情報共有することが必要だと語った。
 また、生活保護を受けている人がそのお金を管理できずに使ってしまった場合、収入が増えることはないので家賃は当たり前に滞納する。契約違反となるので権利として追い出すことはできるが、行くべき場所がない人はその後の生活は出来ないだろう。他市では直接仲介会社が家賃を市から代理納付してもらうことでその問題を解決しているが、十和田市はまだ取り組んでいないという。
 また、基本的に地域包括支援センターは高齢者が対象となる。表に出てはいない育児放棄問題や、障がい者とのいざこざなどの問題も実際にある。事業者単位でアパートを借り上げし、障がい者専用居室として物件を活用すれば、家族・施設・本人にかかる負担も減るだろう。使える制度をしっかりと活用し、各分野が居住弱者をサポートできる環境を作る事で来たる超高齢化社会へ対応しなくてはならない。
 4月1日から約120年ぶりに民法が改正される。保障の限度額が制定されることで良い方向に変わればいいと思うと語った。

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